言語聴覚士 国家試験合格への道 ~国家試験が終わったら
第22回の国家試験が終わりましたね。
受験された皆さま!お疲れさまでした。
緊張が解けたのもつかの間、別の悶々とした気持ちに襲われている方も多いのではないでしょうか?(「もんもん」が言語学の試験で出ていましたね)
今回は、国家試験が終わった後の過ごし方について見ていきたいと思います。
[国家試験が終わったら]
1.今まで我慢していたことを解放しよう
2.就職活動はどうする?(自己採点問題も含めて)
3.プロになる準備をしよう
1.今まで我慢していたことを解放しよう
国家試験までの道のりは人それぞれですが、緊張と我慢の連続だった方も多いのではないでしょうか。
自分の勤務先の学生たちも「人生でこんなに勉強したことはなかった」と漏らしています。
4月からプロの言語聴覚士として働くことを考えると、この1か月間はとても貴重な長期休暇になるかと思います。
今までで我慢してきたことを解放して、英気を養うとともに、人生経験を色々積んでいってください。
充実した気持ちで言語聴覚士のスタートを切ってくださいね!
2.就職活動はどうする?(自己採点問題も含めて)
我慢していたことを解放するのはともかくも、まだ就職が決まっていないという方もそこそこいるのではないでしょうか?(特に既卒生の方)
今更ながら就職どうしよう?と焦りが出ているかもしれません。
しかし、ちょっと待ってください!
この時期の就活は自己採点が終わっていることが暗黙の前提であると思います。
従って、まずは自己採点をしていきましょう。
現役生の方は学校で自己採点があるので問題ないかと思いますが、既卒生の場合途方に暮れている方もいるかもしれません。
5チャンネルの解答速報を利用するのもありですが、もう1つは母校を頼ってみてはいかがでしょうか?
私の勤務先でも、過去の存じ上げない卒業生から問い合わせが入ることがあります。
しかし、卒業生なので模範解答を提供しています。
卒業して何年か経っていたり、母校に対するわだかまりがある場合もあるでしょうが、飛び込んでみるのもありだと思いますよ。
そして自己採点の結果が125点以上あれば自信をもって就活して良いかと思います。
117点~124点ぐらいのボーダーラインの方たちについては、就職希望先に正直に自己採点結果を伝えたうえで就職活動するようにしていきましょう。
(自己採点が125点以上あったとしても就職希望先に点数を伝えたほうが良いと思います)
116点を下回る場合は、結果が出てから動いた方が良いかと思います。
採用側としては、この時期まで募集をかけている時点で、かなり人員を欲していることは間違いありません。
そして、他の部門の新人と同様に4月1日付で就職させたいと思っています(新人研修を別に行うのはコストがとてもかかるため)。
従ってこの時期の就職活動は、施設見学→就職試験→合否発表までとても短時間で進むことがほとんどです。
せっかく人員を確保したと思ったにもかかわらず、国家試験に落ちてしまったとなると採用側の落胆は計り知れません。
受験生の皆さんも節度と誠実さをもって就職活動を進めていってください。
3.プロになる準備をしよう
自己採点が合格圏内で、就職も決まったとなると後は入職を待つだけです。
遊びや人生経験を積むことも大事ですが、これからのプロ生活の準備をしていくことも大事です。
なぜ大事かと言うと、これからのプロの勉強は自分でやらない限り誰も手助けしてくれないからです。
今までは学校のレールに沿って勉強をしてきましたが、これからは基本的に自己責任です。
入職後1~2年で、同期の新人の中でも実力差がついてきます。
利用者からお金をいただいている以上のサービスが提供できるようになっていただきたいと思います。
そのためにできる準備としては、
①就職先の対象となる疾患や障碍に対する基礎知識を深めておく
②就職先で使っている検査の練習
③日本言語聴覚士協会や勤務先の県士会を調べておき、入会方法を調べておく
④自分が専門として頑張っていきたいと思っている分野の学会などを調べておく
などがあると思います。
④はともかくも、③は必ず調べておいてください。
皆さんにとって必要な勉強会の情報が網羅されていると思います。
また、県士会は病院外の地域の言語聴覚士とつながる貴重な機会になります。
新人の頃はあまりメリットに感じないかもしれませんが、このような人のつながりは大きな財産になります。
入職してからの人生の方が長いです。
今からが本当のスタートだと思って準備をしていってくださいね。