STkokushiのブログ

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国家試験合格の道 ~集中して勉強するには①~

学校の教員を辞め、国家試験塾の運営に四苦八苦している日々です。

授業の準備に追われて、中々ブログが書けていませんでした。

気づけば、願書提出の時期が近づいてきました。

今年も新型コロナウイルス感染症の影響で、皆さんも大変な日々を過ごしていると思います。

何とか国家試験まで無事に到達できることを祈っております。

 

さて、今回は勉強時間の使い方」を紹介していきたいと思います。

そろそろ実習も終え、就活も終え、授業も終え、国家試験勉強が本格化する時期だと思います。

今までは色々予定が詰まっていましたが、これから国家試験当日までは自分の裁量で勉強していく時間が増えていくと思います。

そうなると、1日という長い時間を自分でコントロールして勉強していかねばなりません。

国家試験勉強というのは常に時間との闘いになります。

なぜかというと、試験の日にちは決まっているわけで、残り日数の中で合格に向けて戦略を練っていく作業に他ならないからです。

このような中で、集中して勉強に費やせる時間が多いほど、国家試験合格においては有利になるのは間違いありません。

「時間を制する者が国家試験を制する!」とまでは言いませんが、時間の使い方についてみていきたいと思います。

 

[集中して勉強するには]

1.集中して勉強するために必要な考え

2.自分の集中のリズムを分析する

3.勉強という作業を整理してみる

 

1.集中して勉強するために必要な考え

「集中力がないんです」という学生はたくさんいます。

確かにその学生の勉強の様子を見てみると、午前中はある程度頑張っていたとしても、お昼からだらけてしまうという姿をよく見ます。

では、本当にその学生に集中力がないのか?というと、国家試験直前にはある程度集中して勉強していることから、集中できないという訳ではなさそうです。

このような学生が、早めに勉強時間を有用に使えるようになれば、国家試験合格も近づくのではないでしょうか。

 

一説によると人間の集中力は45分~90分程度のようです。(出典

そうなると、1日8時間勉強するとしたら少なくとも5回は集中力が途切れます

まずは、ここを認識することが勉強のスタートラインのような気がします。

「集中力がない!」と言う学生にかぎって、集中力はずっと持続するものだと勘違いしているように感じます。

「私は集中力が続かないけれど、勉強のできる子たちは延々と勉強をしている」と思っていませんか?

そんなことは全くなく、勉強ができる子も1日に何回も集中力が切れています

自分が1時間程度で集中力が切れてしまうことに焦ってしまい、その後の勉強が手につかない人も少なからずいるように感じます。

 

勉強のできる子たちは、集中状態に入れること、集中が切れたとしてもそこから回復することに長けているように感じます。

集中力が切れるのを当たり前だと思って、切れたときにどのように対処していくかを考えた方が良いように思います。

 

2.自分の集中のリズムを分析する

人にはそれぞれの生活リズムがあり、集中のリズムも人それぞれです。

朝・昼は良いけれど、夜はすぐに眠たくなってしまう人、逆に夜は良いけれど昼に眠たくなってしまう人など、様々あると思います。

「自分は夜型(or朝型)」なんてことを言うのも同じような感じだと思います。

 

では、自分がどのような集中のリズムなのかを分析してみましょう。

朝は眠たくてエンジンがかからないのか、調子がいいのか。

昼はご飯を食べるとボーっとしてしまうのか、やっとエンジンがかかってくるのか。

夜はすぐに眠たくなってくるか、やる気がみなぎってくるのか。

そして、1日の自分の集中のリズムを紙に書くなりして把握していってください。

このリズムに沿って勉強を進めていく、という話を次の節で説明していきます。

*時々、ずっと眠いと言っている学生もいます。

慢性的な夜更かしによる寝不足が多いですが、精神面・身体面の不調が隠れていることもあります。

生活リズムを整えても改善しない場合は、睡眠外来などを受診するというのも選択肢に入れてみてください。

 

3.勉強という作業を整理してみる

続いて勉強を分析してみましょう。

皆さんは勉強の時にどのような作業を行っていますか?

一般的な勉強法として、テキストを読む、読んだテキストをまとめる、問題を解く、問題の解説を読む、暗記するなど。

様々な勉強法をされていると思いますが、これらの作業の中で自分にとって取り組みやすいものはどれでしょうか?

逆に取り組むには心理的なハードルが高いものはどれでしょうか?

これらを、先ほどの自分の集中のリズムに合わせて構成するというのが効率的なように感じます。

集中できる時間帯に困難なことを行い集中できない時間に取り組みやすいことを行うだけでも集中時間を延ばすことができるのではないでしょうか。

 

また、勉強という作業もすべてがフルに頭を使うという訳ではありません。

この中には、勉強を効率よく行うための勉強の準備が含まれています。

例えば、暗記用に単語帳に書き写す、テキストの図をコピーして貼り付ける、必要なテキストを準備する、今後の勉強の計画を立てる、などがあるのではないでしょうか。

これらの準備をしておくことで、今後の勉強が集中して行えるようになります。

そしてこれらの作業は集中していない時にでも行える可能性が高いと思います。

(私自身はよくテレビを見ながら行っていました・・・)

集中できない時間にこれらを組み込むとさらに効率的になるのではないでしょうか。

 

例えば、「今日は失語症を勉強するぞ!」と考えたとします。

そして、下記のような特徴の学生だったとします。

【自分の集中リズム】

・朝と夜は集中しやすい

・昼からは集中できない(特に3時頃は勉強が手につかない)

【勉強作業の好き嫌いなど】

・過去問を解くのは好き

・テキストを読むのと、暗記するのは苦しい

・テキストをノートにまとめてから暗記している

 

このような場合、下記のようなスケジュールを組んでみてはいかがでしょうか。

朝9:00~12:30 (調子の良い時間帯)

言語聴覚士テキストの該当ページを読んで、大事な用語をピックアップする。

テキストだけではわからない用語を、学校のプリントや他の教科書で調べる

昼13:00~15:00 (調子が落ちる時間帯)

朝勉強した部分の過去問を解いてみる。

過去問で出てきた分からない用語を調べていく。

昼15:00~17:00 (調子が絶望的な時間帯)

朝のテキストでピックアップした単語や、昼の過去問で出てきた用語を暗記用ノートに書き写す。

テキストに出てきた図や表をコピーしに行く

夜20:00~23:00 (調子が良い時間帯)

昼にまとめた暗記用ノートを使って暗記作業を行う。

今日勉強した内容を振り返る。

 

といった具合です。

人間なので毎日こんなに上手くいくことはありませんが、このような勉強のリズムを作っておくだけでも勉強のハードルは下がるのではないでしょうか。

 

次回はこれらに加えて、環境調整などについても触れていきたいと思います。