言語聴覚士 国家家試験合格の道~スケジュール管理法(既卒編④)
言語聴覚士国家試験過去問題3年間の解答と解説〈2020年版〉
- 作者: 言語聴覚士国家試験対策委員会
- 出版社/メーカー: 大揚社
- 発売日: 2019/07/01
- メディア: 単行本
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(時折解説が間違っていますが、受験に必携の1冊でしょう)
前回の記事では、国家試験の科目全体を理解していく方略を紹介しました。
今回は国家試験を3期に分けたときの中期(理解したことを問題で試しながら暗記する)の勉強法について紹介していきます(3期に分けるという内容はこちらから)
[中期の勉強法のポイント]
1.過去問との付き合い方
-過去問は横ではなく縦で解く
-自分が理解した事がどのように出題されるかを知る
2. 過去問を解いたら・・・
1.過去問との付き合い方
国家試験を合格するうえで、過去問は絶対避けて通れない道だと思います。
しかし、逆に過去問に過剰に期待してしまうのも問題だと思います。
よく現役STからの国家試験アドバイスに「国試の過去問やっておけば大丈夫だから」というのがあります。
それはその方がきちんと内容を理解したうえで過去問を解かれていたか、昔すぎて国家試験勉強の記憶がなくなってしまったか、だと思います(国家試験が終わるときつかったことを忘れがちです)。
では過去問とどのように付き合うかを提案させていただきます。
-過去問は横ではなく縦で解く
過去問を見ると1問目から通して説きたくなります(縦の解き方)。
自分の力を試したいという気持ちもわかります。
しかし、国家試験の特徴として、1度出題されると翌年以降も来やすいという特徴があります(出題されて数年続くことが多いです)。
従って、科目ごとに数年分解くという作業(横の解き方)を通して、ここ数年の傾向を探り、重要ポイントをあぶりだすという作業が必要となります。
前期で理解した内容の中でも特に優先順位の高いポイントを知ることで、効率よく点数を稼ぐことができます。
-自分が理解した事がどのように出題されるかを知る
知っていたからと言って、点数が稼げるとは限らないのが国家試験です。
理解した内容がどのようなパターンで出題されるかを分析することは重要です。
用語がどのようなカテゴリーで登場するか、どのような用語と組み合わされて出題されるかを知っておくことで、さらに理解を促すことができます。
例えば「発語失行」も、
①発語失行に見られる症状は?
のようなストレートな聞き方もあれば、
②発語失行と痙性麻痺性構音障害との共通点は?
等のような聞き方もあります。
特に最近は②のような聞き方が増えているので、このような過去問を通して理解を深めていく必要があります。
2. 過去問を解いたら・・・
過去問を解いたら、出題されやすいポイントや出題傾向が分かったかと思います。
分かったうえで、重要ポイントからしっかり覚えていきましょう。
また、出題傾向も過去問と全く同じ内容はもちろんのこと、他の用語にも拡張させて対策を練っておくといいでしょう。(友達同士でこのような問題の出し合いをすると良いですね)
拡張のさせ方ですが、先ほどの「発語失行」だったら、
・発語失行と音韻性錯語との共通点は?
・発話時に努力が生じる症状は?
等の問題を作っておくとさらに理解が深まっていくと思います。
そして1科目を見直しをして覚えたら、再度過去問に戻ってきちんと点が取れるかを確認していきましょう。
最終的に過去問は3~5回は解く必要があると思いますが、毎回どこを誤ったかをチェックしておくと、後期(試験直前になった時)に追い込みがかけやすくなると思います。